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1970 Mustang Mach1 ミッションスワップレポート先を予見し、費用対効果を考えると・・・
今回は、1970年式 マスタング マッハ1のミッションスワップのレポートです。
当初は、マニュアルミッション修理ということで入庫したのですが、修理コストやニューミッションのメリットを考慮した結果、ミッションスワップという選択に落ち着きました。
ところが、このつなぎ合わせの部分にガタが発生すると、シャフト同芯度が公差を維持することが出来なくなり、 シャフトぶれが発生してカウンターシャフトのギア等とのバックラッシュが滅茶苦茶になってしまいます。
以前、同じようにシャフト穴の広がってしまったミッションを、補正ブッシュを製作して修理したことが有りましたが、 1年くらいでまた遊びが出てしまいました。 従って今回はこの方法を取ることは出来ません。 また、トップローダーのシンクロ、ベアリング、カウンターギア等、O/Hに必要な部品を揃えると結構な金額になってしまい、 T5のニューミッションが買えるほどになってしまいます。 オーナーに相談の上、オーバードライブ付きのT5に換装することに決定しました。 クラッチ
クラッチは、ジャダーが発生していたので一緒に交換することにしました。
OEMも検討したが、今回はより伝達力のあるCenterforceのDualFrictionを選択し、 カバー、ディスク、スローアウトベアリングをセットで交換することにしました。 このクラッチは、片面(プレッシャープレート側)が、通常の摩擦材、反対側(フライホイール側)が、メタル素材になっていて、 クラッチミート、ペダル踏力等、ノーマルのクラッチと同じ感覚で扱うことが出来ます。 4thカマロに何セットか使用したことが有りますが、ミートの感触が良く、ダイアフラムスプリングの先端にカウンターウェイトが付いていて、 回転が上がると遠心力で吸着力が上がるようになっています。
そのためノーマルクラッチに良く有るように全開で繋いだ時に「ズルッ」っと滑る感じがありません。 ミートの自体も、メタルとノーマルの中間くらいで、メタルのように神経質ではなく、 サーキット走行も十分にこなせるだけのキャパシティを持っていますので、街乗りプラスという方にはお勧めです。 フライホイールは、面が出ておらず当たりが悪かったので、面研をして組み直しました。 ミッション
さて、本題のミッションですが、換装するとは言っていたものの、車は70年式の351C w/トップローダー4SP
しかしT5の方は、83年以降のミッションです。 実際に、2つのミッションを並べてみると...
【1】 インプットシャフト長 【2】 ベルハウジング取り付けボルトパターン 【3】 ミッション全長 【4】 ミッションマウント 以上が、全く異なっています。 確か、以前に同じようなスワップの広告を見た記憶が有ったので、心当たりに何軒か電話で問い合わせしてみましたが、 色々と問題があって今はもう取り扱っていないとの返事でした。 ミッション(2)
ミッション(3)
最後に
今回は色々と調べることが多く、初めて行う作業も多かったため、フォード車のミッション換装についてはかなり勉強させてもらいました。
当社のノウハウとして蓄積し、今後の作業に活かしていきたいと思っています。 |