2011 CAMARO SS Race Car

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2011 CAMARO #4 【実走行テスト FSW No.1 編】

2011/7/11にモデファイ着手後の中ちゃん2011 CAMAROをFSWへ持ち込んでの第一回目のサーキット実走テストとなりました。
このときの様子はRevSpeed 10月号 #250 付属のRev Speed DVDにも取材されています。

まずは初めての全開走行となりますので私がコースインして各部を確認します。
1コーナーを廻ってコカコーラまでは様子を見ていましたが、不安な要素はほぼゼロ、100RからはほぼRACEスピードでの走行確認となりました。
『一発目からほぼ決まっちゃっているね~』と言うのが最初の印象です!
3周ほど周回したのですが、とても素直で乗りやすい車輌に仕上がっていました。

1ST-4Thまで歴代のCAMAROのRACE CAR すべて乗った経験が有る私にも5Th CAMAROの素性の良さははっきりと分かりました。ほとんどノーマル(RACE CARに比べて)エンジン関係は吸気から排気系コンピューターも手を加えていない車輌なのに、足回りとメンバーのブッシュ類、ブレーキのライトチューンでこんなに走っちゃうんだー!』と驚いたと共に普段から皆様に言い続けている『パワーは最後。トータルバランスの良い車を製作して走り込んで下さい。』とお話しさせて頂いている方向性が間違いではないという事を再確認させて頂きました。
パワーばかりに執着していると逆にラップタイムを落してしまう事が多々有ります。
車のバランスと共にドライバーのスキルも共に進化して行き両方のバランスが上手く調和しないと速く走れないばかりか危険でさえ有ります。
モータースポーツはスポーツです。スポーツは普段からのトレーニングが結果に結びつくと私masaは考えています。

その後、RevSpeedの方の取材で大井選手にドライビングして頂き走行後にインプレッションを頂きました。
その辺は是非Rev Speed DVDを入手してご覧ください。

走行後すぐにブレーキの温度や実際のラジエター温度、トランスミッション &デフの温度を確認します。
水温はゲージが壊れているのかと思うぐらい上がりませんでした。
水冷で冷やしているトランスミッションオイルの温度もほとんど上がっていませんでした。
デフの温度が結構やばい!
最後になってしまいましたが いよいよ中ちゃんが乗り込んでドライビングです。
走行時間が終了する寸前にピットインしてきました。 

終了がわかって入ってきたのかな?と思いましたがピットインしてすぐに『デフのあたりでゴトゴト音がしま~す』
デフ逝っちゃったかな~と心配しつつ、まずは音を確認してピット裏でジャッキアップして点検してみたら交換したデフのブッシュ(ウレタンブッシュ)が熱で変形して飛び出していました。
本日のテストは終了です・・・

この日は平日だったのですが、廻りにはスーパーGTやスーパー耐久に参戦している現役プロの方が何人も走行していて、カマロをチェックしているドライバーの方も結構いらっしゃいました。
プロの方々にもアメリカ車の注目度は高かったです!
GT300のFIA ZO6R GT3のメンテナンスを行っている東名スポーツの塚本チーフもわざわざカマロを見に来てくれました。
その上温度の計測やデフのトラブルが出た後の確認作業なども手伝ってもらっちゃいました。
塚もっちゃん、ありがとうございましたー!
こんな時の為に私は空荷のローダーでFSWまで来ていましたので、CAMAROを積み込んで帰りに中ちゃんを送ってADVに到着しました。
すぐに部品の手配です。(9/4にはINTER CLUB 筑波 第2戦 デビュー予定です)
写真を撮って状況を説明してメールでその日のうちにPFADTの方に対策部品の供給を依頼しておきました。
同時進行で国内にもっと熱に強いブッシュの材料が無いかを探しまくっていました。
すると塚もっちゃんからTELが・・・『急ぐんだったらブッシュの材料 明日発送してあげるよ~』との事。
アメリカの返事を待っているより、すでに第一線級のレース屋さんに吟味されている材料をお願いしてデータを頂き耐熱温度や加工の際の注意点を調べておきました。

翌日から再びデフの脱着作業です。
まずはデフユニットを下ろしてブッシュ類の確認&計測です。
デフクーラーも取り付けるのでフィッティング類の加工とデフオイルポンプの手配です。
2日後位にブッシュの材料が届いたので製作です。
旋盤で計測したサイズに切削して削りだします。
出来上がったブッシュをデフに仮付けして確認。
温度も上がっていたのでデフ内部の分解点検も行います。
デフの下に通っているマフラーのパイプも温度の上昇の原因になるので遮熱の処理も行っておきます。
種子島のロケットの関係で開発された遮熱塗料を塗った後にサーモラップをまいておきました。
デフクーラーの取り付けです。
クーラーコアの取り付け場所を考えてコア&ポンプの設置です。
先行きのメンテナンスのことも考えて位置決めをし、マウントを製作し取り付けます。
最後に配管を製作して、クーリングエアーがスムーズに流れるか?オイルが循環するか?
もちろん洩れも確認して終了です。